祖神と芭蕉句碑をさがした。向かって社殿の左側に男女が寄り添う素朴な石の浮き彫りがある。普通は男が女の肩に右腕をまわし、一方の手は前で互いにつなぎあう姿勢なのだが、この二人の場合手の置き場がどうもあやしい。みれば見るほどあやしく思えて、男の左手は女の左乳房をまさぐり、そして女の左手は男の下腹部を握っているように見える。案内板にはそこまで触れていないので想像の域を出ない話ではあるが、隅におけない道祖神であった。
国道が集落をぬけるところで旧道は斜め左のなだらかな坂道にはいって行く。坂の途中に馬頭観世音の石碑群がある。峠に巨木が見えてきた。御射山神戸の一里塚で、日本橋から48番目のものである。「49番目かもしれない」、ということわりがおもしろい。上野原町教育委員会の影響がここまでおよんでいるのかと思ったりした。