旧小菅御殿石灯籠 所在地 葛飾区小菅一丁目35番 登録年月日 平成元年(1989)3月20日

円柱の上方に縦角形の火袋と日月形をくりぬき、四角形の笠をおき宝寿珠を頂いた総高210cmの御影石製の石灯籠です。
もとは数行の刻銘があったとみられますが、削られていて由緒は明確でなく、また銘を削った理由も詳かではありません。ただし当地は、徳川家康の関東入国以来関東郡代職にあって農政に秀でた伊奈氏代々の下屋敷があったところで、小菅御殿あるいは千住御殿と称され、将軍鷹狩りの時の休憩所ともなっていることから、灯籠の造立は江戸時代中期以降と考えられます。もとは裏庭にありましたが、現在は手水鉢・庭石とともに、拘置所正門脇に移して保存されています。
なお、小菅御殿は寛政4年(1792)、伊奈氏の失脚とともに廃され、その後江戸町会所の籾蔵、幕末期には銭座が置かれました。 葛飾区教育委員会 |