近松門左衛門の名作 『冥途の飛脚』のモデルとなった大坂淡路町の三度飛脚「亀屋」の養子忠兵衛は、新町槌屋の遊女・梅川と恋仲になり通い詰めた。金に詰まり、男の意地と面子から忠兵衛は三百両封印切りの大罪を犯し、生まれ在所の大和新口村に、梅川と手に手を取って欠落(駆落)するが、二人とも捕らえられた。忠兵衛は、大坂千日前で刑場の露と消え、梅川は江州矢橋の十王堂で、忠兵衛の菩提を弔いつつ五十有余年の懺悔の日々をおくり、ここ浄土宗 清浄寺に葬られたと伝えられている。  
   春秋の 花も紅葉もおしなべて 今はこの身を 西にもとめん  享年 八十三歳
清浄寺 草津市観光ボランティアガイド協会
梅川の墓 清浄寺 矢橋町 草津市 滋賀県