玉川上水北側堤 商大橋付近 学園西町1丁目 小平市 東京都
名勝小金井(サクラ) 
所在地 小平市・小金井市・保谷市・武蔵野市 指定 大正13年12月9日
玉川上水は、承応3年(1654)玉川庄右衛門・清右衛門によって完成されたが、寛文10年(1670)から、上水路の清浄と美観を保つため、両岸の堤に杉と松を植えその美化に努めたといわれている。桜に植え替えたのは、八代将軍吉宗の元文2年(1737)と伝えられているが、寛保年間(1741〜4)とする説もある。大岡越前守忠相の命により川崎平右衛門定孝が、古来から桜の名所であった大和の吉野山と、常陸の桜川から桜の苗種を取り寄せて、今の小金井橋を中心に玉川上水の堤に6kmにわたり植栽したものである。植えられた当初江戸の花見客は少なかったが、屋代弘賢『小金井之記』(文化3年)佐藤一斉『小金井橋観桜記』(文化3年)大田蜀山人『調布日記』(文化6年)などの紀行・案内記などを通じて関東随一の桜の名所として定着していった。蜀山人は「六十一歳にして初めてこの美観に接した」と激賞している。山桜の一大集植地として他に類がなく、山桜の天然変種に富んでいるために花の変化が多種多彩であり、大正13年「史蹟名勝天然記念物保存法)により、名勝として内務大臣から指定された。指定当時の桜樹は1471本で、指定区域は小平市の旧小川水衛所から武蔵野市の旧境水衛所跡までの間の、水路を除く両岸一帯であり、富士山を背景とした桜並木の景観はあまりにも有名であった。以下略 平成5年3月31日建設   東京都教育委員会