古伝によればその昔、香取・鹿島の二柱の大神は天照大神の大命を受け、芦原の中つ国を平定し、香取ヶ浦付近に至った。 しかし、この地方はなおただよえる国であり、地震が頻発し、人々はいたく恐れていた。  これは地中に大きな鯰魚が住みつき、荒れさわいでいると言われていた。大神たちは地中に深く石棒をさし込み、鯰魚の頭尾を押さえ地震を鎮めたと伝わっている。当宮は凸形、鹿島神社は凹形で地上に一部だけをあらわし、深さ幾十尺とされている。貞享元年(1664)3月、徳川光国公が当営に参拝の折、これを掘らせたが根元を見ることが出来なかったと伝わる。

要石 香取神社 香取 香取市 千葉県