城生柵跡は奈良・平安時代にこの地に置かれた役所跡と考えられている遺跡で、1979年(昭和54年)に遺跡の重要性から国の史跡として指定されました。発掘調査は1976年から1998年にかけて行われました。調査の結果、遺跡の周囲には築地塀を方形に巡らせており、その規模は東西350m、南北370mほどになること、塀の北辺中央には八脚門と呼ばれる当時としては大変格式の高い門がつくられていたことがわかりました。塀の内側は、溝で区画されており、政務を執り行ったとみられる建物、税として集めた米やその他の物品を収納する高床式の倉庫、工房、竪穴住居などの施設が計画的に建てられていたことがわかりました。本遺跡から出土した遺物には、土師器、須恵器、硯、瓦、鉄製品などがあります。また、本遺跡から800m東に位置する県指定史跡の菜切谷廃寺跡は、本遺跡に附属する寺院跡であると考えられています。 平成15年11月1日  加美町教育委員会
国指定史跡 城生柵(じょうのさく)城生寺作 加美町 加美郡 宮城県