南光坊坂 西楯 吹浦 遊佐町 鮑海郡 山形県

南光坊坂開道の碑
吹浦神宮寺衆徒25坊のひとつ、南光坊永淳順法師が、庄内から秋田に通ずる悪路から住民旅人の難儀を救おうと新道開削を決意し、1839年(天保10年)生涯の事業として独力で工事をはじめ完成させたと伝えられるのがこの南光坊坂である。この碑は、法師が没した翌1858年(安政6年)に建立されたもので、法師の功績をたたえて次のように誌されている。
 以一身力開比道[南光院永順法印碑」
子に起きて暑さ寒さ忍とせず、寅のきほひに岩石を、砕きてつもる卯れしさに、我辰巳をも思はずに、人と午とを厭(愛)ひつつ、道拵いし誠功を、みな未らに思ひしを申心なく切りつんで、南光堂と酉の人、悪事をば戊成、善事には亥に弘れる百功の徳。安政六巳未  高橋孝斎撰書
昭和46年4月1日 遊佐町教育委員会