宿場と宿場の間に、馬子や人足の休息のためなどに設けられたのが立場です。中でもここ、境木の立場は権太坂、焼餅坂、品濃坂と難所が続くなか、見晴らしのよい高台で西に富士、東に江戸湾を望む景観がすばらしく、旅人が必ず足をとめる名所でした。また、茶屋で出す「牡丹餅」は境木立場の名物として広く知られており、たいへん賑わったということです。「保土ヶ谷区郷土史」によると、こうした境木の立場茶屋のなかでも特に若林家には明治中期まで黒塗りの馬上門や本陣さながらの構えの建物があったとされ、参勤交代の大名までもが利用していたと伝えられています。   平成16年3月   保土ヶ谷区役所
若林家(旧立場茶屋) 境木本町 保土ヶ谷区 旧東海道