臨済宗東福寺派の寺院。和銅年間の建立と伝えられ、貞和5年(1349)鈍翁了愚が九条経教の命を受け中興した。一時兵火により焼失したが、延宝年間(1673〜1681)に再建された。当時の住持であった松堂慧喬(号虚白)(1773〜1847)は俳人としても活躍し、地域の俳壇で指導的立場にあった。境内には芭蕉の句碑 「さみたれに鳰のうき巣を見にゆかむ」がある。 寺蔵の大般若波羅蜜多経は奈良時代のもので、長屋王願経として国宝に指定されている。 また、墓地にはこの地で没した森鴎外の祖父森白仙の供養碑が建てられている。  平成14年3月  土山町教育委員会
常明寺 土山町南土山 甲賀市 滋賀県