海道橋 平成17年7月11日竣工
江戸時代の安永4年(1775年)に架けられた田村永代板橋を復元した橋です。往時の橋は、巾2間1尺5寸(約4.1m)、長さ20間3尺(約37.3m)、高さ0.3mの低い欄干が付いた当時としては画期的な橋でした。 安藤廣重の「土山宿・春の雨」は、この橋を渡る大名行列の様子を東側から描いたものです。橋の右の方には、橋番所、橋のたもとには高札が架っていたといわれています。それ以前は、現在の国道より約50m下流の辺リを徒歩によって渡っていたといわれています。 土山の町並みを愛する会  甲賀市教育委員会
歌川広重は、多くの道中図や名所図を描いているが、天保4年(1833)に刊行された「東海道五拾三次」(保永堂版)は、その中の代表作といえる。作品には、季節感や自然現象、旅人の姿や各地の名物などが随所に織り込まれ、叙情豊かな作風を生み出している。土山を描いた「春の雨」は、雨の中、橋を渡る大名行列の姿を描いたもので、田村川板橋を渡り、田村神社の社のなかを宿場に向かっている風景であると言われている。土山宿は東海道49番目の宿で、東の田村川板橋から西の松尾川(野洲川)まで、22町55間(約2.5km)に細長く連なっていた。東の起点である田村川板橋は、安永4年(1775)に架けられたもので、このとき東海道の路線が変更され、田村神社の参道を通るようになったと言われている。
海道橋(田村川板橋) 土山町南土山 甲賀市 滋賀県