(前略)ここに掲げられている8枚は「東海道宿村大概帳」の記録に基づき天保年間のものを復元いたしました。高札場の大きさ「高さ2間、長2間、横7尺」は日坂宿の「御尋ニ付申上候」書付(天保14年)によりました。江戸時代、宿場の治安維持のため、東西の入口には木戸が設けられていました。大規模な宿場では観音開きの大きな門でしたが、小規模であった日坂宿では川が門の役割を果たしていました。古宮葉橋の架かる逆川のこの場所が「下の木戸(下木戸)」となっていて、江戸時代初期の頃までは橋幅も狭く、粗末な木橋で、いったん事が起ったときは、宿場の治安維持のために橋をはずしたとも伝えられています。また、宿役人の管理下にあった高札場が木戸の機能を果たしておったという説もあります。
 高札場・下木戸跡 日坂 掛川市 静岡県