「安室貞心信女、明和6年(1769)10月9日」と彫られている浮彫の観世音の墓石が加賀見山錦絵という歌舞伎で活躍する「鏡山お初」のモデル、本名「立つ」の墓であると伝えられている。おたつは、平塚宿の松田久兵衛の娘で、萩野山中藩大久保長門守の江戸屋敷の中ろう岡本みつ女の許に奉公にあがっていた。主人みつ女が年寄沢野から侮辱を受け自害したため、ただちに、沢野を訪ねて、主の自殺した小脇差で仇を討ったという烈女で、後に賞せられて年寄りとなったと伝えられている。この墓の傍には、昭和10年に「義女松田多津顕彰碑鏡山お初」の碑が建立された。   平塚市観光協会
鏡山お初の墓 西仲町公園 平塚市