国指定史跡 昭和四十二年十二月十一日
この窯跡は、平安時代から鎌倉時代にかけて盛行した渥美古窯の一つで、昭和41年に発掘調査が行なわれました。 窯体の全長は12m前後、最大幅は2.5mほどで、分焔柱をともなう船底型の構造をしています。 窯からは、「東大寺大仏殿瓦」、あるいは「東」の文字が刻印されている軒丸瓦、軒平瓦、平瓦や法華経と大日経が書かれた瓦経をはじめ、瓦塔、碗、皿、鉢、壷、甕などが出土しています。 奈良東大寺の鎌倉再建時における瓦がここで焼かれ、遠く東大寺まで運ばれました。 窯は、渥美窯における中期段階の窯で、三基のあな窯がそのまま埋没保存されています。平成11年3月 田原市教育委員会
伊良湖東大寺瓦窯跡 伊良湖町瓦場 田原市 愛知県