湯川橋 修善寺 伊豆市 静岡県
道がつづら折りになって、いよいよ天城峠に近づいたと思うころ、雨あしが杉の密林を白くそめながらすさまじい早さでふもとから私を追って来た・・

印象的な書き出しではじまる『伊豆の踊子』は踊子との出会いから別れまでの短い間に揺れ動く、思春期の繊細な心理を描いた青春小説として読み継がれ、これまでに何度も映画やテレビドラマとして映像化されています。この湯川橋は小説の中で、このような場面に登場しています。

私はそれまでにこの踊子たちを、二度見ているのたった。
最初はわたしが湯ケ島に来る途中修善寺へ行く被女たちと湯川橋の近くで出会った。その時は若い女が三人だったが、踊り子は太鼓を提げていた。私は振り返り振り返り眺めて旅情が自分の身についたと思った。