龍源寺 大仁 伊豆の国市 静岡県
本寺は慶長7年(1602年)の創設なり  当時代官、彦坂小刑部の手代関名右平次の室女深く日蓮宗を尊信し、濁世救済を標榜し此処大仁に本寺を築く。蓋し当時は、三島本覚寺の孫末にして韮山蓮長寺との縁深き寺なり。当時は、寺域広大にして、前は淡々たる狩野の清流に包まれ、函根山脈の秀嶺を背に桂の清流と城山の奇岩をひかえ風光明美、思わず心爽快ならしむ  其の後幾度か災かに通い悲境に陥り旧観を損ぜしも、美福の一利たるを失わず傳云此地にほとけ木と云える大なる銀杏樹あり。俗にぎんなん寺の祖師と称し年々11月13日の會式には、遠近の善男善女挙て参詣し、二六時中人山を為せり(北豆繁昌記より)