広渡寺 間宮 函南町 田方郡 静岡県
大場の久八は文化11年10月2日(1814年)伊豆国函南村間宮に生る。姓は森名は久治郎、久八と称す。天保10年(1839年)の頃には上州系3大親分の一人としてその勢カ圏は伊豆、駿豆、駿河、甲斐、武蔵、相模、にわたり乾分の数3600人、有名貸元49人を容する、東海随一の大親分となっていた。安政の大地震には、大前田栄五郎と協力して義損金数百金を募って窮民を救い、嘉永6年(1853年)江川代官が品川沖にお台場を築造する工事に苦難するや率先して配下の石工人夫数千人を集め難工事を見事完成せしめて、台場の親分と抑がれるなど遊侠社会に傑出した人物である。明治25年12月3日没す、享年79才