居醒の清水・蟹石 醒井 米原市 滋賀県 
居醒の清水
景行天皇の時代に、
伊吹山に大蛇が住みついて旅する人々を困らせておりました。そこで天皇は、日本武尊にこの大蛇を退治するよう命ぜられました。尊は剣を抜いて大蛇を切り伏せ多くの人々の心配をのぞかれましたが、この時大蛇の猛毒が尊を苦しめました。やっとのことで醒ヶ井の地にたどり着かれ体や足をこの清水で冷やされますと、不思議にも高熱の苦しみもとれ、体の調子もさわやかになられました。それでこの水を名づけて「居醒の清水」と呼ぶようになりました。
蟹石
美濃国本巣郡に奇異な霊水が湧き出すといううわさが、時の雄略天皇の耳に入り実否をたしかめるために、濃州に派遣された勅使が泉をみると三尺余りの蟹がはい出てきました。「これは珍しい」と持ち来たり水をのまそうと放つとたちまち石になってしまいました。こうして蟹石と呼ぶようになりました。