やりこの由来
安食(あじき)南には、古くから「矢り木」(やりこ)という地名があり、昔、いく日も雨が降らず、農作物が枯れてしまって村人たちは大変困っていました。村人たちは阿自岐神社の神様に雨を降らして頂くようお願いしたところ「安食南にある大木の上から矢をはなてば、矢の落ちたところから水がわく」とお教えになり、早速、弓の名人に大木の上から矢をはなってもらうと、阿自岐神社の東の地面につきささりました。その矢をぬくと清水がわきだし、渇いた大地をうるおし農作物は大豊作となって、その清水を「矢池」と名付けました。この矢をはなった大木が「矢射り木」と呼ばれ、それがなまって「やりこ」と言われるようになったと思われます。今日、その大木の生えていたところが「矢り木」という地名になって伝わっており、はるか昔の名残をとどめています。  平成7年2月  安食南区
やりこの郷 豊郷 滋賀