大通寺台所門 元浜町 長浜市 滋賀県
この門は元長浜城の大手門であったと伝えられている。大通寺は、始め長浜城の一廓に長浜御坊と称して創立されたが、その時城の大手門を御坊の門とした。慶長11年(1606){一説には寛永16年(1639)」に大通寺が現在地に移転された時、門もまた移されたが、文化5年(1808)に重層の山門を起工するにあたって、これを現在の場所に移したもので、裏門とも呼ばれている。門柱や側柱の用材、扉の菱形金具と八双金具、門柱正面のまんじゅう金具、両端の男梁上に置いた板蟇股等は、創建当時のもので、桃山時代の様式を持ち、雄大なことはやはり城門の遺構であるとうなずける。