慶雲館庭園 港町 長浜市 滋賀県
慶雲館は、明治20年(1887)、2月21日明治天皇、昭憲皇太后の御休憩所として、長浜の豪商・浅見又蔵氏が私財を投じて建設しました。命名は同行したと初代内閣総理大臣・伊藤博文です。約六千平米の広大な敷地内には、地元の宮大工平山久左衛門(屋号山久)により総檜造りの秀麗な本館や茶室などが整備され、以後も長浜の迎賓館として使われてきました。明治45年に造営された庭園は、京都の平安神宮神苑などを手がけ、近代日本庭園の先覚者と呼ばれた七代目小川治兵衛(屋号植治)によるもので、国の名勝に指定されています。主庭となる南庭は、地形に大さな起伏をつけた立体的な構造と巨石や大灯籠を用いた豪壮な意匠が特徴です。また、毎年1月20日から3月10日までの間、新春の風物詩「長浜盆梅展」の会場となり、見事な枝振りの梅と純和風の建物、そして雪吊が施された庭園の美しさに多くの観光客が訪れます。