坂口町の井戸 本町3丁目 津島市 愛知県
この井戸は、上切や堤下の井戸よりは新しいものと思われるが、明らかに辻井の形態を残している花崗岩の方形石組みの井戸である。
   坂口の番戸井戸にて時を知り  (江戸時代末期の俳句)
かって、この井戸の近くに辻番があり、うまい水なので随分遠方からも夜明けと共に汲みに来る人が多く、賑わった。そこで付近の番小屋に寝ている番人が、水汲みの足音や話し声で、夜明けの時を知ったという意味。
昭和の初め頃まで井戸の付近に大きな柳の木があって、春秋気候のよい時、金魚屋や植木屋などが出ることもあった。 津島市