住吉神社 新尾頭1丁目 熱田区 名古屋市 愛知県

住吉社記 (前略)享保19年摂州住吉神を勧請。当初新尾頭町道筋東側の小堂内に奉安したが、宝暦12年にいたり社域を現所にさだめ、大坂廻船名古屋荷主の笹屋惣七、藤倉屋長六ら極印講中12名は運漕守護のため社殿を創建して神儀を奉遷した。後に江戸廻船講中時田金右衛門らも信者に加わり修営のことおこたらず威霊は遠く伊勢知多熊野の沿岸にもおよんだ。別にまた境内の人丸天神両社をあわせて和歌三神としての崇敬がおこり、松坂屋先祖伊藤祐民は社前に有志をつどえ和歌法楽をもよおして、おびただしき詠草を献するところがあった。社地は堀川東岸に切り立った高台を占め西南にひらけた眺望はさえぎるものなく名勝とせられた。明治初年村社列格、大正15年幣帛供進社に指定せられたが、昭和20年戦災にかかりその後都市計画により境内の縮小をみた。(後略)