長府毛利邸は、長府毛利家十四代当主の毛利元敏公が、東京から帰住し、この地を選んで建てた邸宅です。明治31年(1898)に起工し、明治36年6月2日に完成した後、大正8年(1919)まで長府毛利家の邸宅として使用されました。 その間、明治35年11月には、明治天皇が熊本で行われた陸軍大演習を御視察の際、当邸を行在所として使用され、一部の部屋は当時のまま残されていて、往時が偲ばれます。 また津軽家に嫁がれ、常陸宮華子妃殿下の御生母となられた久子様(元敏公のお孫さんにあたる)も、この御屋敷で幼少時代を過ごされています。 邸内にある庭園は、池泉回遊式で苔・石・池・楓・灯龍等配置の妙は、新緑や紅葉の季節に一段と映え、しっとりとした日本庭園のたたずまいを感じさせてくれます。                     ‐‐‐

長府毛利邸 長府惣社町 下関市 山口県