建石 陶 山口市 山口県

昔から平石、平岩、建石、立石などと呼ばれているがいつ頃誰が何のために建てたのか記述がないので正確には分からない。寛保2年(1742)の防長地下上伸や御国廻御行程記には「平岩」と言はれ往古より此所にあり古老伝にむかし仟佰の傍示に立置しと言えりと記してある。その意味は平岩というのは昔からここにあり年寄りが伝える話では昔たんぼの道に仟佰の方向に建てられていたといっている」ということである。仟佰は南北東西の道ということでこの石はほぼ東西の方向に建てられている。石には刻まれた文字はない。花崗岩であることからこの辺りのものでないのかも知れない。この石がここにあることによって、立石という地名が名付けられ山陽道を行きかう人の道標に役立っていたものと思われる。