閼伽井坊塔婆(多宝塔) 末武上 下松市 山口県

国重要文化財 閼伽井坊塔婆(あかいぼうとうば)(多宝塔) 
この塔は、藤原鎌足公が建立したと伝えられ日本十六塔の一つで、現存のものは室町中期に再建された繊麗な手法をもつ優美な建造物である。三間四方の二重塔婆で総高13.7m、屋根は杮葺きで塔の周囲に回椽をつけ斗栱間には装飾蟇股を用いている。また内部の天柱には、天井長押をめぐらし鏡天井で須弥壇は簡素であるが古制を遺している。本尊としては、金剛界大日如来像が安置されている。建物の外部も形態がよく整い、厳島神社の多宝塔など現存された他の多宝塔と比べて遜色がない。 昭和25年8月298日 重要文化財指定 以下略 下松市教育委員会