高札場跡・角屋釣井 玖波3丁目 大竹市 広島県
西国街道における近世宿場町として本陣が置かれた玖波は参勤・下向の大名や幕吏をはじめ多くの旅行者でにぎわい、同時に近隣地域からの諸物資の集散でも活況を呈していた。なかでもこの地は廿日市、関戸へ向けて往来する旅行者のための人馬の継立が行われた交通の要所であり法度・掟・条目・禁令や次駅までの定賃銭等を記した多くの高札や制札が掲げられた高札場でもあった。この井戸は「角屋釣井」とも呼ばれて宿場の貴重な飲料水としてまた最近まで西山社行者堂の寒行の水垢離(みずごり)にも永く使用されてきた共同井戸の一つである。