芭蕉句碑 小方1丁目 大竹市 広島県
氅(けごろも)の碑 者世越(ばせを)
氅につゝみて ぬくし 鴨の足
この碑の句は、松尾芭蕉(1644~1694)が元禄6年(1693)の冬に詠んだもので、俳諧七部集の「続猿蓑」にある。 芭蕉の150年忌にあたる天保14年(1843)、近辺の俳句同好の人達によってこの記念碑が建立された。その頃、吉備地方の俳壇の多くは芭蕉の門人志田野坡の流れを汲んでいたという。 元治年間(1864~1865)にはこの地の俳人市川蘭史、永田斗泉らが、この碑にちなんで「氅社」という俳句の会を組織した。この俳壇は、慶応から明治にかけて隆盛を極め、後に清遊倶楽部へと引き継がれた。大竹市教育委員会