平和記念公園 中島町 中区 広島市 広島県
平和記念公園は、原爆死没者の慰霊と世界恒久平和を祈念して開設された。 昭和24年(1949年)の広島平和記念都市建設法の制定に伴い、平和記念施設事業として記念公園が整備されることとなり、競技設計の公募に応募した145点の中から1等に入選した丹下健三ほかによる作品に基づき、昭和25年(1950年)に着工、同29年(1954年)に完成した。 公園南端の平和大通りから、広島平和記念資料館のピロティと原爆死没者慰霊碑のアーチを経て原爆ドームヘと延びる中軸線上の通視は、原爆死没者の慰霊と世界恒久平和への願いを確実に表現するものであり、視覚と慰霊の行為を関係づけようとする丹下の優れた空間意匠及び構成の意図が読み取れる。 公園とその周辺の環境が持つ風致景観は優秀であり、慰霊と平和希求の象徴的な場として芸術上・観賞上の価値及び公園史上の価値が高いため、平成19年(2007年)2月6日に名勝に指定された。