村上帝社 須磨本町 須磨区 神戸市
この社にはつぎのような伝説があります。その伝説の一つが謡曲「絃上」でうたい語られ、広く世に知られております。「平安期の末期、太政大臣藤原師長は琵琶の名人であったがさらに奥義をきわめたいと入唐の志をもってこの須磨の地まできました。ところが村上天皇と梨壷女御の神霊が現れて、琵琶の妙手を授けたので、入唐を思いとどまり帰京した。」といわれており、一説に「龍宮から師長に捧げた琵琶の名器<獅子丸>を埋めた場所である」とも伝えられています。いずれにしても村上天皇にまつわる伝説からこの地に村上天皇を祭り神社としたものと思われます。(中略)帝社への参道の左角に古い標石が建っており、それには正面に「村上帝社琵琶達人師長」と刻まれています。  毎年10月1日には例祭が行われます。  昭和46年3月  神戸市教育委員会  須磨区役所