栃木市郷土参考館 倭町4丁目 栃木市 栃木県
当館は、本市で質屋を営んでいた坂倉家の主屋と土蔵で約二百年前の江戸時代の建物です。主屋には、「格子のくぐり戸でできた人口」、幅5寸(約15cm)、高さ1尺3寸(約40cm)の鍵の手にまわる框(かまち)」、「土蔵に続く珍しいつくりの座敷」、「千本格子の取りはずし自由な障子」などが残されています。土蔵は、間口三間、奥行七間で「ねずみ返しのある入口」、「床につくられた二つの空気孔」、「すべり止めのある急な傾斜の階段」、「松の一本通しの梁の井を型どった瓦」、「鬼瓦のある重厚な屋根」などがそのままの姿で残されています。現在は郷土参考館として、本市の歴史資料及び本市ゆかりの作家の芸術作品などを展示し、広く一般に公開しています。 栃木市教育委員会
板倉家の先祖は三重県四日市馳出村出身で諸国修業の旅をしていた僧であったといわれています。この家の構造からも分かるように質屋のかたわら真言宗の布教活動をしていた金持ちでした。戦後坂倉家の東京移転に伴い栃木市観光協会が借り受け昭和53年6月1日下野栃木民芸館として開館しましたが参考館と改め昭和58年7月1日に開館しました。