旧光例幣使街道(旗川渡し場跡) 寺岡町 足利市 栃木県
岡崎山の西を通り北進した例幣使街道は、一里塚(現在はない)を過ぎるとまもなく直角に東に折れる。この場所は現在の旧国道50号線付近で、角には道標が残されている。この道標の立つ東側は寺岡村の中心地で両社神社や高札場があった。例幣使街道はその後北東方向に向きを変え旗川を渡る。旗川は寺岡村(足利市寺岡町)と免鳥村(佐野市免鳥町)の境を流れる中規模河川で川幅30間ほどだが冬は水が枯れ河原となり夏は深さ2尺ほどで歩いて渡った。出水の時には深さ5尺あまりとなり身分の高い人や公用の通行には寺岡・村上両村から川越人足が派遣された。絵図によればこの渡河地点には地蔵堂が描かれている。現在も渡河地点の西方にある寛文10年(1670)銘の石造地蔵菩薩立像が祀られていたものと考えられる。佐野へ入った例幣使街道は、一路東の天明宿に向かって進んだ。   堀込2丁目商工振興会 足利市教育委員会