色地蔵 新田木崎町 太田市 群馬県
新田町指定重要文化財 指定 平成12年4月6日 所在地 新田町木崎1063−1
「木崎下町の三方の辻に、お立ちなされし石地蔵様は、男通ればニコニコ笑い、女通れば石持て投げる、これがヤー本当の、色地蔵様だがヤー。」
 木崎音頭の歌詞は数種類ありますが、末尾には必ずこの部分が付いています。この一節に唄われている色地蔵様がこの石地蔵尊です。石地蔵尊は高さ73cmで、頭部は破損しています。台座には銘文があります。この銘文から、風邪のはやる季節に亡くなった子供達の霊をなぐさめ、子供達の成育を祈願して建立した「子育地蔵」であったことがわかります。ところが、江戸時代の木崎宿には飯売女(めしもりおんな)がたくさんいて、彼女達は前借制年季奉公で遠出が制限されていたため、宿端ずれの本地蔵様に参詣して心の安らぎを得たのです。こうして数多くの色街の女(飯売女)が訪れたことから、何時の間にか「色地蔵様」と呼ばれるようになり、木崎音頭にも唄われるようになったのです。
 銘 文 寛延三庚午霜月日(1750) 施主 茂木長吉 斉藤○郎八 多久和次郎○ 幸池茂七 小嶋伊勢松  惣子位
平成十三年三月     新田町教育委員会