往古、白鳥川が大洪水(白髭水)になった折り、岩の上に夜々光が生じ、藤蔓に引っ掛かっている木造の観音様が発見されました。地元岩谷の人々は岩壁に洞窟を造り、御堂を建て、この観音様を祀ったと云われています。 古くは観光上人によって設定され、寛保3年(1743)、八戸天聖寺の則誉守西上人によって「奥州糠部三十三所観音霊場巡礼」第二十八番札所に選ばれるなど、古い歴史を持ちます。 宝物としては、平成7年10月に市有形文化財に指定された十―面観音菩薩像、阿弥陀如来像の2体が納められていますが、御開帳は百年に一度と云われており、その姿を拝むことは中々困難です。

岩谷観音堂 福岡城ノ外  二戸市 岩手県