国指定天然記念物 一戸町一戸字大沢
イチョウの祖先は、古生代の二億九千万年前頃から世界中に茂っていた植物で、日本では中世代の地層(約二億二千万年前)からその化石がたくさん発見されています。長い年月の間には絶滅しかかったのですが、東アジア(中国)の一角に生き残っていたものから人為的に裁植され、現在まで続いているといわれます。 ここ実相寺のイチョウは、樹齢約280年・樹高約25m、目通り周囲3.3mで、イチョウとしてはそれほど巨木ではありません。しかし、雄株でありながら小枝の一部に雌花がつき、毎年ブドウ房状の実を結ぶ貴重なイチョウとして、国の天然記念物に指定されました。 イチョウの雌株が少ないことから、実をとる目的でつぎ木をすることもありますが、実相寺のイチョウは、つぎ木をしていないのに雄株の一部に実が着くという珍しい木です。 現在、クローンで増殖(根付け)された三本が元気に生育しています。 平成14年3月29日  一戸町教育委員会

 実相寺の公孫樹 一戸大沢 一戸町 二戸郡 岩手県