岩手県指定有形文化財
1.名  称 木津屋池野藤兵衛家住宅付土蔵  2.指定年月日 昭和五十八年四月二十六日
3.所在地 盛岡市南大通二丁目三−二十    
4.説  明  木津屋は、国書改ざんの罪で盛岡に流罪(1635〜1658)となった対馬藩の外交僧規伯玄方(方長老)を慕って山城国(現京都府)木津村から初代が移住し、寛永15年(1638)の創業から370年以上にわたる老舗です。建物の棟札には天保5年(1834)の建築となっており、現在も事務所として使用されています。 かつてこの付近には、城下の南の玄関口である穀丁惣門があり、向かいには盛岡市中央公民館敷地内に移築された「糸治(いとじ)」(重要文化財 旧中村家住宅 文久元年(1861)建築)がありました。 主屋は平入り切妻造、現在大屋根は鉄板瓦棒葺きですが、本来は柾葺きで、外壁は白漆喰で仕上げ、うだつを立ち上げて防災に注意した造りとなっています。 店舗の正面を入ると客溜の土間は板の間(元は畳敷き)の「みせ」へつながり、正面西側道路に面する『通り庭』は主屋の裏手に建つ蔵まで続いています。 入念な防火構造は商家の特徴ですが、木津屋では焼失した場合でもすぐ再建できるように家屋一棟分の建築用材を準備していたといわれ、現在も一部はそのまま保存されています。
5.所有者 池野株式会社  平成21年3月   盛岡教育委員会

木津屋本店 南大通2丁目  盛岡市 岩手県