この遺跡は長者ケ原廃寺跡の西北隅から直距離170mの衣川北岸の河床に設けられた桟橋の跡で、右図のように砂岩の盤に径0.6m内外の柱脚孔が3列に1.8m前後の間隔で20個発見されたものである。残念ながら出土遺物が検出されなかったので、この遺跡の造営年代は不明というほかないが、遺跡の位置関係から長者ヶ原廃寺跡に関連する水上交通遺跡と考えられている。

衣川渡船場跡 向館谷起(むかいだてやぎ) 衣川区 奥州市 岩手県