この建物は明治16年(1883)10月、三島通庸県令のときに、桑折町の大工棟梁山内幸之助・銀作の両氏の手によって建てられました。洋風官衙建築として、東北地方に残る優品の一つであり、当時の形態と位置を同じくして現存する珍しい建物であることが高く評価されています。大正15年(1926)7月1日郡役所の制度が廃止になるまでの約43年間、郡行政の役割を果たしてきました。(中略)昭和52年国重要文化財指定と同時に、文化庁並びに県の指導と援助により、半解体保存修理工事に着手し、19ヶ月を経て昭和54年6月30日滞りなく完成しました。往時を偲ぶ威厳ある風格は、町のシンボルとして、この貴重な国民的文化遺産を永く後世に伝えるものであります。   昭和56年3月  桑折町教育委員会
旧伊達郡役所 桑折町 伊達郡