安珍像:この安珍像は、和歌山川辺町の道成寺に所蔵されていましたが、昭和60年3月道成寺及び地元有志の御好意により、東北新幹線上野駅乗入れを記念し、安珍の生誕の地、根田に里帰りしたものです。伝説によれば、修験僧安珍が延長6年(928)19歳の時、修行のため熊野山に登った折その途中で泊った紀州御坊の庄司の家の娘、清姫13歳に恋慕されたが、安珍は、幼女の気まぐれと考えて、末の契りに答えてしまいました。後に、これが偽りと知った清姫は、激怒のあまりに蛇身と化して安珍を追い、道成寺の鐘の中に逃げ込んだ安珍を恨みの火焔で責め殺してしまったといわれております。この地に伝わる安珍念仏踊りは、彼の冥福を祈る為根田の里人がはじめたものといわれ、歌舞伎などで知られる娘道成寺の物語を美しく歌い込んだ、念仏踊りとして知られ、毎年3月27日の安珍忌に供養として踊られています。なおこの安珍堂は、各種団体及び市民有志から寄せられた浄財により建立されたものです。     昭和61年10月  安珍像郷里安置対策委員会 
醍醐帝の時代延長6年(928)に紀伊国真名子庄司の娘喜代姫は安珍を恋慕したが安珍は僧の身として道成寺の鐘に隠れた。喜代姫はそれを追い一心蛇身となって日高川を渡りこの鐘に巻きつき火焔を吐き安珍を焼死させた。 このことは古くは今昔物語、近くは長唄道成寺等の芸能で名高い。この安珍は白河郡根田村の僧であるためそのしるしとして安珍墓のかたわらに桜を植えたが枯れて今はない。近くに安珍経塚、安珍屋敷跡、安珍嘆きの藤、安珍念仏踊り(市無形文化財)等がある。
安珍堂、 安珍の墓 根田 白河市