佐藤塚 成木8丁目 青梅市 東京都
 文政3年(1820)に著された『武蔵名勝図会」に、「佐藤助十郎とて、上成木村木崎治右衛門、川口弥次郎等の先祖と同じく、北条家落魂のものどもなり。この辺にて石灰を焼きだすことを始めたる、その佐藤が塚なりと云。いまは断絶しければ、住居のあたりに築きたる塚なりと云。高さ六、七尺、上に雑木生ぜり」と記されている。  江戸初期にはじまるこの地方の石灰産業史をかたるうえに重要な史跡である。また、檜の大木の前にある五輪塔の地輪には正保2年(1645)と解読できる年号が記され、本市における石造遺物の一つとして貴重である。 昭和30年11月3日 指定 青梅市教育委員会