民間信仰石塔 成田東3丁目 杉並区 東京都
ここに建立されている石塔は、向かって右から元禄11年(1698)11月20日銘の地蔵塔、宝暦10年(1760)10月吉日銘の馬頭観音塔、宝暦3年(1753)10月吉日銘の地蔵塔です。これらの石塔には、何れも「念仏講中」「念仏講中拾六人」等と記され、ここ武州多摩郡成宗村白幡の人々が、現世での幸福と来世での往生安楽を願い、講を組織し、建立したものであることがわかります。(中略)
 石塔の南側の道路は、五日市街道の旧道で通称「白幡の坂」、西側の道路は「馬橋みち」といわれた古い道で、共に急坂な難所の一つでした。 これら石塔を建立した白幡念仏講中も、昭和15年頃までは、毎月この場に集い、念仏供養を行なっていましたが、現在では毎年10月15日に供養会を盛大に行なっています。   昭和62年3月  杉並区教育委員会