森下陣屋跡 森下町 青梅市 東京都
天正18年(1590)に家康が関東に入国してまもなく、八王子に代官所が設置され、初代の代官に大久保石見守長安が任命された。 当地には、その出張所ともいうべき陣屋が青梅宿西端の森下に設けられ、大野善八郎尊長、鈴木孫右衛門らがその任にあたった。青梅陣屋の支配地域は、現在の八高線沿線から多摩川上流域にかけての三田領・加治領・高麗領・毛呂領にわたる範囲で、山の根二万五千石と称した。青梅(森下)陣屋は、延享元年(1744)頃に伊奈半左衛門忠達の代で廃止された。 陣屋の敷地面積は、6300平方メートル程度と推定されるが、現在は、陣屋の敷地の鎮守と伝えられる熊野神社が祀られている。 江戸時代の青梅宿の成立と繁栄が偲ばれる貴重な旧跡である。 昭和28年11月3日 指定  青梅市教育委員会