井草八幡宮 善福寺1丁目 杉並区 東京都
この神社は旧上、下井草村の鎮守です。御祭神は八幡大神で、明治時代までこの付近の古い地名から、遅野井八幡宮とも呼ばれていました。 境内東側付近からは縄文時代中期(約四千年前)の住居址が発見され、多くの土器が発見されました。その中の顔面把手付釣手形土器は、国の重要文化財に指定されております。このように当社周辺は太古の昔から森もあり水も豊かで、生活に適した景勝の地であったと思われます。 当社は九百余年の歴史をもつと伝えられ、社前には源頼朝が文治2年(1186)奥州藤原泰衡征討の際、戦勝を祈願して手植寄進したという天然記念物の大きな松がありましたが、残念ながら昭和48年枯れてしまいました。また、江戸時代の慶安2年(1649)徳川家光は、社殿を造営させ朱印領六石を寄進しております。 祭日は10月1日を中心に、3年ごとに神輿の渡御、5年ごとに鎌倉の昔をしのぶ珍しい流鏑馬の神事が行われています。 昭和54年2月1日  杉並区教育委員会