神社本殿は大別して11種類であるが、全国的に遺構の多い三間社流造に対して切妻造に向拝を設けた本殿が当地に3棟残っているのは一種の地方色であろう。この本殿は、歴応4年(1341)の棟札銘により建立の様子がわかり、形式手法は小野篁神社とよく似ている。(中略)小野道風(みちかぜ)(894〜966)は、平安時代中期の書家、小野篁の孫にあたり、日本三蹟の一人である。和様の書の創始者ともいわれ、当時の書の第一人者である。道風が柳の木に飛びつく蛙の姿を見て発奮努力したという話は有名である。 平成2年3月 志賀町教育委員会
 小野道風神社 小野 大津市