泣き相撲は、一〜二歳位の着衣のままの幼児二人を、力士に扮する地区の氏子が、それぞれ抱き上げて「ヨイショ、ヨイショ」と掛け声をかけながらかかえあけ、先に泣いた方を勝ちとする相撲です。 これは「泣く子は育つ」という縁起をかついだ習俗が奉納相撲に取り入れられたものであり、全国的にも珍しい貴重な民俗行事です。 泣き相撲のはじまった時期は明らかではありませんが、明治43年の祭典控帳に、子供相撲に金50銭の奉納をしたことが、初めて記録として残されています。 生子神社の社号や伝承にあるように、「生子」が安産・子育てにつながりをもち、古くから地元はもとより県内各地の人々の尊崇を受け、また、江戸時代末期から子供の生育を願って子供相撲の行われていたことは、奉納絵馬などにも見られ、これが幼児の泣き相撲に進展していったと考えられます。鹿沼市教育委員会
 生子神社 奈佐原町 鹿沼市 栃木県