富士・大山道とは、霊山である富士山や神奈川の大山へ通じる道です。この場所は中山道から富士・大山道が分岐する場所でした。向かって左側の道標は、寛永4年(1792)に建てられたもので、正面には「是より大山道并ねりま川こへ(川越)みち」と刻まれています。右側の庚申塔は、万延元年(1860)に建てられたもので、左側面に「是ヨリ富士山大山道」とあり、練馬・柳沢(西東京市)・府中への距離が示されています。この二基の石造物は、江戸時代の交通や信仰を物語る上で貴重な存在であり、昭和59年度に板橋区の文化財として登録しました。  平成15年3月  板橋区教育委員会
富士大山道標と庚申塔 志村3丁目