ほうろく地蔵尊 大園寺 向丘1丁目 文京区 東京都
「八百屋お七」にちなむ地蔵尊。 天和2年(1682)におきた天和の大火の後、恋仲になった寺小姓恋しさに放火の大罪を犯し、火あぶりの刑を受けた「お七」を供養するために建立されたお地蔵様である。寺の由緒書によると、お七の罪業を救うために、熱した焙烙(素焼きのふちの浅い土鍋)を頭にかぶり、自ら焦熱の苦しみを受けたお地蔵様とされている。享保4年(1719)に、お七供養のために、渡辺九兵衛という人が寄進したといわれる。その後、このお地蔵様は、頭痛・眼病・耳・鼻の病など首から上の病気を治す霊験あらたかなお地蔵様として有名になった。お七が天和の大火の時に避難し、墓もある円乗寺はすぐ近くにある。   東京都文京区教育委員会  平成元年3月