旧取手宿本陣(染野家住宅)・徳川斉昭歌碑 取手
(前略)江戸時代初期、取手宿は水戸街道が整備されると利根川の渡船場に隣接する重要な宿場となって発展し現座の取手市の基礎となった。染野家は代々取手宿の名主であり、貞享4年(1678)に水戸徳川家より本陣を命ぜられた。現存する主屋は寛政6年(1794)に焼失し、翌年直ちに復興したものである。大型民家のつくりであるが、式台玄関の上部には重厚な入母屋破風を設け、風格を保っている。歌碑は、第9代水戸藩主徳川斉昭の詠んだ歌で江戸屋敷から届けられた。水戸徳川家と本陣染野家の結びつきを示すものといえよう。    取手市教育委員会
   指して行くさほのとりての渡し船  おもふかたへはとくつきにけり   斉昭