起渡船場跡・船橋跡 起堤町 一宮市 愛知県
愛知県指定文化財
船橋とは、船を並べて繋ぎ止め、その上に板などを渡した橋である。美濃路では、木曽川・境川・長良川・揖斐川の渡船場に、朝鮮通信使、将軍といった特別な通行のためにのみ船橋が架けられた。木曽川の起の船橋河戸に架けられた船橋は、全長850m前後、船数は270艘を超える日本最大の船橋で、当時は「起川船橋」と呼ばれた。 宝暦14年(1764)の朝鮮通信使の来朝を最後に、架けられることはなくなったものの、『尾張名所図会』は、起川船橋を「海道第一の壮観」と称し、また、朝鮮通信使の一行も、船橋の壮大さを記録している。一宮市教育委員会