中の峠茶屋跡 旧三国街道 三国 湯沢町 南魚沼郡 新潟県
三俣宿から清津川に沿ってきた街道は、貝掛茶屋(757m)を過ぎると両岸に狭まる山に阻まれて、中の峠(940m)と二居峠(1、020m)を越えて二居宿(832m)に向っていく。 中の峠の上のこの場所には茶屋を営業する家が一軒あったので、旅人が休憩したり、風雨や雪荒れの時の避難場所に利用されていた。この茶屋の名物はきのこの吸物と甘酒であったと、旅日記などにみられる。 峠道のあちこちに残る石畳の跡は、明治初年(1868年)に三国街道が国道に編入されて道路改良が盛んに行われた時に敷設されたものである。明治末年(1911年)清津川に沿って二居に向う新道が切り間かれると、峠越えをする客がいなくなり、峠の茶屋は大正年間に山を下って三俣に移住した。 環境庁・新潟県