機那サフラン酒製造本舗 摂田屋4丁目 長岡市 新潟県
機那サフラン酒
 茶褐色のビンの蓋を開けるとサフランの香りが上品に漂い。色は褐色より少し赤い色をしています。 味はサフランのほか、蜂蜜や丁子、甘草の味もしますが、全体としてすっきりとさわやかな飲み口です。 日本にサフランという植物が入ってきたのは江戸末期、鎮静・鎮痛剤、芳香薬、風邪薬にもなり、婦人病にも効果があり、染料としても使えるということでやがて栽培が始まりました。クロッカスに似た花を咲かせ、その「めしベ」だけを使います。 名前の由来については知る人がいないのと、文献が残されていないため推測すると、機那というのは、キナ(規那)という木の名前であろうと思われます。この木の樹皮から抽出された薬はキニーネといい、マラリアの特効薬だったそうです。 ※現在機那サフラン酒に「規那」は入っていません。
初代吉澤仁太郎氏について
仁太郎氏は文久2年、農家の次男として生まれ、一度養子に出たものの明治20年26歳のときに家を飛び出し、今の摂田屋で独立し家伝の番紅花(サフラン)酒を竹筒に入れて売り出したといわれています。やがて新潟、山形、秋田、青森、北海道へと日本海航路に沿って販路を広げ、昭和初期にはハワイにまで進出、同じ薬用酒の養命酒と人気を二分するほどになりました。並行して越後の田畑を買い、千町歩地主の仲間入りを果たしました。しかし、昭和16年庭の手入れをしていたとき刺したトゲから菌が入り、亡くなったといわれています。 主屋の左手には日本式庭園が広がり、その奥には巨大欅から出来た板を使った長い廊下と約18mー本物の梁のある離れがあります。かつて若き日の田中角栄も挨拶に訪れたり、各名士たちもこの屋敷を見て、わざわざ車を降りて見物に来ていたそうです。
長岡市  長岡観光コンベンション協会 
NPO法人醸造の町摂田屋町おこしの会